冬のキャンプでは寒さ対策が最も肝心だと思っています。
多くのキャンパーは薪ストーブや、石油ストーブなどを導入してぬくぬくキャンプをしているようですが、我が家では積載量の都合もあり、大きくなりがちな薪ストーブや石油ストーブの導入には躊躇しています。
そこで、電気ファンヒーターを検討してみたのでメモ。
電気ファンヒーターのメリット
なぜ、薪ストーブや石油ストーブではなく電気ファンヒーターを選択したのか?私が考える電気ファンヒーターをキャンプで使用するメリットを列挙します。
軽量、コンパクト
まずはサイズ、重量です。まず我が家の課題が限られた積載量です。軽量・コンパクトが正義となります。
例えば、人気の石油ストーブ、アルパカストーブの場合、
- 寸法:高さ×幅×奥行き(mm)405×350×350
- 重量(Kg):本体6.6㎏
となります。
一方、少し大きめの電気ファンヒーターの場合でも、
- 寸法:高さ×幅×奥行き(mm)371×175×191
- 重量(Kg):本体2.8㎏
となっています。
また、形状も四角い形状や薄型などパターンが豊富で選択肢が多いのも良い点だと思います。
安全・安心
薪ストーブや石油ストーブは仕組み上、一酸化炭素が発生しうる製品です。一方、電気ファンヒーターは一酸化炭素が出ないと言われています。
薪ストーブや石油ストーブは、この観点からは、テントのように締め切った小さな密閉空間での使用については、初心者には手を出しにくいのではないかと思います。
また、実際に火を使って暖める仕組みでもないため、火事になる危険性も大きく低減することもできます。
ただ、電気ファンヒーターでも高温になる部分があるので、ここにテントや可燃物が接触しないよう注意する必要はあります。
すぐに温かい空気が出る
薪ストーブは火をおこすところからテクニックが必要です。また石油ストーブは特別な技術は不要ですが、火をつけてから温まるまで数秒~数分必要となるようです。その一方、一般的な電気ファンヒーターは2,3秒で温かい空気が吐き出されます。
すぐにでも暖が取りたい状況では、この手軽さもメリットになると思われます。
価格が安い
薪ストーブは比較的安いものもありますが、アウトドア用石油ストーブは3万円程度が相場のようにおもわれます。安いものもありますが、持ち運びを想定しておらず、燃料漏れなどのトラブルが発生する可能性もあり、トラブル時の影響も大きくお勧めできません。
一方、電気ファンヒーターは、1万円程度で高級な部類と言えるかと思います。安いものであれば数千円で入手できるので試してみて失敗しても痛手は小さくて済みます。
空気が乾燥する(結露対策)
最後は、一般的にはデメリットなのですが冬のテント泊では有益な点です。電気ファンヒーターは空気が乾燥するので嫌がる人が多いようですが、冬のテント泊では、結露対策として有用そうです。
小さな小型電気ファンヒーターで、どの程度乾燥させることができるのかはやってみないと分かりませんが、この点にも期待しています。
送風機能は夏でも使える
薪ストーブ、石油ストーブは暖めることしかできませんが、一部の電気ファンヒーターにはヒーターを付けずに送風機能だけを使用することができるものもあります。
これらであれば、夏場のサーキュレーターとしても使用することができ、通年活用することができます。
電気ファンヒーターのデメリット
電源がないと使えない
一番のデメリットは電源がないと使えない点です。ただ、最近のキャンプブームもあってか、電源を備えたキャンプ場は増えて行っているように思います。
とはいっても、キャンプ場で使用できる消費電力をしっかりと考慮しておかなければ、ブレーカーを落としてしまって、自分だけでなく、周りのキャンパーさんにも迷惑をかけることになるので、しっかりと検討しておく必要があります(後述)。
暖房としては力不足
致命的なデメリットでもありますが、石油ストーブ、薪ストーブとは比べ物にならないぐらい、暖房としては貧弱です。1,000W超の高出力のファンヒーターでも物足りないという話を聞きます。
こちらも実際に試してみないと分からない点です。
キャンプ向け電気ファンヒーターの選び方
以上のメリット、デメリットを踏まえて、私は以下のようにファンヒータを選択しました。
消費電力、出力
まずは、こちらが一番重要でしょう。各サイトで使用できる電力量を超えてしまうと、ブレーカーが落ちてしまい、自分だけでなく近隣のキャンパーにも迷惑をかけてしまいます。管理人が常駐しないキャンプ場であれば、最悪、朝まで使用できないなんてことにもなりかねません。
では、どのような確認が必要なのかを見てみます。
多くのキャンプ場では使用できる電力が1,000w程度と言われています。実際に、私が良くお世話になるキャンプ場では「15A」、「800wまで」などと記載されており、表記がまばらです。
このような記載を受けて、どのようなファンヒーターなら使えるのでしょうか。
Aやwなどは、理科の授業で学んだ、電力(w、ワット)、電流(A、アンペア)、電圧(V、ボルト)で、電力(w)=電流(A)×電圧(V)で計算できます。
日本国内で供給されている電圧は基本的に100Vなので、電力(w)=100×電流(A)が成り立ちます。
このことから「15A」=「1,500w」、「800wまで」=「8Aまで」と読み替えることができそうです。
さて、ここで電力で考えるべきか、電流で考えるべきかという問題があります。
ヒューズなどは電流(A)で判断するものが多いこともあり、電流(A)で考えればよいと思いますが念のため、電力(W)の両方でチェックしておくことが望ましいと考えます。
なので、よく使うキャンプ場の中でも容量の少ない「800wまで」=「8Aまで」を満たせる条件で探すことにしました。
出力が強弱を切り替えられること
キャンプ場によって、使用できる電力には差がありました。なので、使えるところでは強力な暖房として活用したいと思います。その一方で、電力があまり使えないキャンプ場で使えないとなると困りものです。そこで、強弱が切り替えられ、弱では800w以下、強では1,000w近くの出力を持つものを選択したいと思いました。
また、ヒーターを使わず、送風機能だけを利用できるタイプであれば、冬だけでなく夏でも利用することができ年中活用することができます。
サイズ、形状
あとはどんなものを選んでも大差ないというのが結論でした。デザイン性の高いものを選ぶでも、積載性に優れた薄型のものを選ぶでも、積載するイメージ、利用するイメージで決めてしまえばよいと思います。
購入したファンヒーター
私はKEYNICEのファンヒーターを買ってみました。この機器の消費電力は、弱で600w、強で950wとなっています。また首振り機能もついており、狭いテント内を効率よく温めてくれることが期待できます。
形状がコンパクトな四角い形状で積み込みやすそうな形をしている点も購入要因のひとつです。
購入にあたっての失敗
KEYNICEのファンヒーターですが、一つ問題がありました。
それは、電源を入れた際に、強制的に強モードで起動することです。強弱切り替えられるものの、起動時に強制的に強モード(950W)で動き始めると、その時点でブレーカーを落としてしまう可能性があります。
このことから、強弱の切り替えは機械的なスイッチで切り替えられ、弱モードでの起動ができることが必要だと分かりました。
そこで、選択肢として選んだものは、少しデザイン的にも以下のモデルでした。
こちらはデロンギの商品で、強弱をダイヤルで指定することができ、弱で750W、強で1,150Wの出力を誇ります。
もう一つのモデルも、ダイヤル指定可能なモデルで、弱で500W、強で900Wの出力です。
これらのモデルを利用しての効果はまだ試せていませんが、次回のキャンプでは活用してみて結果をご報告できればと思っています。
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