ティラックのベンタイルジャケット ルケのレビュー (Tilak Loke)

アウトドア
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アウトドアのアウターといえばやはり定番はゴアテックスでしょう。
ただゴアテックスが向いていないシーンがあります。それは、キャンプの焚き火です!
焚き火中に火の粉が飛んでくるとゴアテックスなどのアウターだと溶けて穴が開いてしまいます。

火の粉で穴が開いたジャケット

高い防水透湿性があっても耐火性が低く焚き火をメインとするキャンプには不向きかと思います。
少し調べてみると、天然素材にも関わらず高い防水透湿性を備えるベンタイルコットンという素材があることを知り、それを使った商品を購入したのでご紹介します。

ベンタイルコットンとは?

英国の軍用に開発した生地で、コットンを高密度に織ることで水と風を防ぎ、浸透性も確保した素材です。
雨などでぬれることで生地が膨張し、それ以上の水を通さなくする性質があり、イギリス空軍がパイロット向けに採用した素材だそうです。

ただ、この素材を作るには、最上級の繊維長のある綿が必要不可欠で、コットン糸を限界まで打ち込むため、糸を使う量も多いため量産できず価格が高くなるのがネックとなります。

コーティングによる防水ではなく素材の特性による防水なので、耐水圧は高くはないものの、剥がれ落ちて防水性能が落ちるようなことはなく永く使えるとのことです。

購入したアウター

TILAK (ティラック) LOKE VENTILE JACKET
by カエレバ

比較したアウター

【クレッタルムーセン/KLATTERMUSEN】Einride Jacket M’s(エイナリーダジャケットメンズ)
by カエレバ

厳密にいうと、こちらはエタプルーフという素材を使っているようですが、こちらも同じく高密度にコットンを織り込んだもの。ということで、ほぼベンタイルコットンと同じ特性を持っているようです。
エイナリーダの斜めになったジッパーも特徴的で魅力的だったんですが、バイクに乗るのでフードが仕舞えるのでティラックを選択しました。

質感について

新品時には思ったよりゴワゴワした着心地でしたが、数回、洗濯機で洗ったところ、少し柔らかくなって着やすくなりました。

ゴアテックスやその他のナイロン製防水素材のようにシャカシャカしていなくって、しなやかな着心地がお気に入りのポイントです。
素肌に直に当たってもベタつかず着心地いいです。

デザインについて

胸部と両肩にベンチレーションを兼ねたメッシュポケットがあります。暑いときはこれらを開けて通気性を上げることができます。
さらに両脇下にも大きなベンチレーションがあり、すべて開けると内部の熱気、湿気を効率よく排出できます。

Tilak Loke ティラック ルケ ベンチレーション

防水性について

濡れると立つくらいに硬くなり、水、風をブロックします。所詮はコットンだし、、、と思いつつ防水性テストをしてみました。その結果は、予想をはるかに上回る結果となったので以下に載せておきたいと思います。
・テスト方法:お風呂場でシャワーを浴び続けて、どの程度中に浸透してくるかを確認しました。
シャワーの威力は写真で伝わるか微妙ですが、かなり強めの大雨程度だと思います。

防水性テスト(シャワーの威力)

・テスト結果(5分経過):シャワーに打たれて5分。一度シャワーを止めて中を確認してみます。
外はびっしょり、色が濃く変わっており、水を吸い込んでいることが分かります。

シャワーテスト5分後のTilak Loke外観

内側はというと、若干、色が濃くなりしみ込んできている感じはします。

シャワーテスト5分後のTilak Loke内側

一番水を受けているであろうフード部分ですが、こちらもうっすら濃くなっているようです。ただ頭は濡れていませんでした。

シャワーテスト5分後のTilak Lokeフード内

次に水を受けていたであろう肩の部分です。こちらもうっすら程度です。

シャワーテスト5分後のTilak Loke肩内側

ジャケットの中に着ていた服の様子です。腕の部分が濡れているのは袖口から入ってきたためだと思われます。首回りが少し濡れていますが、肩の部分や背中部分は濡れていません。

シャワーテスト5分後のTilak Lokeの中身

そもそもベンタイルコットンの防水性は、水を吸うことで膨張し水を通さないというものですので、いったん全体的に水が仕込むのは仕方がないと思います。
思ってた以上の防水性に気を良くして、追加で10分シャワーに打たれてみました。
・テスト結果(さらに10分経過。計15分):さらにシャワーに10分打たれて中を確認してみます。
まずは内側。だいぶ濃くなっており、完全にしみ込んできていることが分かります。

シャワーテスト15分後のTilak Loke内側

フード部分も全体的にしみ込んできています。でも頭は濡れていませんでした。

シャワーテスト15分後のTilak Lokeフード内側

肩の部分。こちらもだいぶしみ込んできています。

シャワーテスト15分後のTilak Loke肩部

中に着ていた服は、肩の部分が完全に濡れてしまっています。
腕および腹部がだいぶ濡れていますが、袖口、裾から浸水してしまったためと思われます。

シャワーテスト15分後のTilak Lokeの中身
シャワーテスト15分後のTilak Lokeの中身後ろ

さすがに、そこまでの防水性はなかったようです。でも、完全に私の予想を上回る結果となり、試してみてよかったです。夏場のように気温の高い季節の雨であれば、透湿性が重要になると思うので、この結果であれば”あり”ではないかと思います。

ちなみに完全に濡れた状態では、素材は結構固くなっており、自立するほどです。動きを妨げるほどではないですが。

シャワーテスト15分後のTilak Lokeは自立します

防風性について

冬のアウターとして使うには不向きですね。あまり防風性は高いとは言えません。寒い時期に着ていると、冷たい風を感じます。

透湿性について

コットンで通気性は非常に良いです。ナイロン製のジャケットのようなり蒸れを感じることはあまりありません。

サイズについて

海外ブランドで実物を扱っている店舗があまり無いため、サイズ選びが心配でしたので、サイズ感について記載しておきます。
モデルは身長180㎝、体重55Kgのやせ型で、ジャケットはSサイズを着用しています。
すこしダボっとした感じにも見えますが、ほぼジャストサイズではないかと思います。中に薄手のダウンジャケット(ユニクロのウルトラライトダウンジャケット程度)は着れます。

Tilak LokeサイズS正面

横からです。

Tilak LokeサイズS側面

袖の長さもちょうど良いくらい。

Tilak LokeサイズS袖

Tillak Loke ティラック ルケ まとめ

寒い季節の冷たい風をシャットアウトするには向いていません。主に、春・秋用といった感じでしょうか?あとは、冬場の焚火時にダウンジャケットを火の粉から守るために着ていたりもします。
色のせいか、暑そうに見えてしまうので、もっと明るめの色をお勧めします(白は売り切れのようですが)。
天然素材である肌さわりの良さ、よくある防水ジャケットのようにシャカシャカ、パリパリしない柔らかさは特筆ものです。
当記事の記載に当たり実施した防水テストでも予想以上の結果となったので、もっともっとこのTilak Loke(ティラック ルケ)上手に永く使っていきたいと思います。

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